青春18きっぷと急行「きたぐに」による、0泊2日の旅もいよいよ終盤。
東京まであと3時間というところで最期の寄り道をしました。
場所は静岡。
こちらでは、
静岡市美術館で「
レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」を見ました。

ルネサンス期やバロック期の芸術家の名前を冠した展覧会については、実際のところその作品の数は全体の数パーセントで、場合によってはタブローが出ていないということもあり、巨匠の名作を見たくてやってくる来館者をがっかりさせてしまうことがあります。この展覧会もまたレオナルド本人の作として同定されている作品は習作が数点という状況でしたが、しかし、その展覧会自体の内容はたいへん面白いもので、個人的にはかなり満足のいく内容でした。
展覧会は5つのセクションに分けられ、それぞれ「レオナルド・ダ・ヴィンチとレオナルド派」、「レオナルド時代の女性像」、「「モナ・リザ」のイメージの広がり」「「裸のモナ・リザ」、「レダと白鳥」」そして「神話化されるレオナルド」となっていました。全体を通してレオナルド・ダ・ヴィンチという「男性」と「モナ・リザ」という「女性」がふたつの軸として機能しながら展開する内容になっていて、このふたつの主役が同時代の美術に影響を与えたあとやがて「謎」が付与されながら神格化されていくプロセスを読み取ることができました。
「裸のモナ・リザ」と呼ばれる作品については、レオナルドの弟子のサライや様々な画家が描いた作品が残されており、同じ内容の作品が複数製作されていることから、おそらくレオナルド本人による作品が存在していたのでは、と推測されているものです。
同じモデルを「着衣と裸形」で表現するということに関して、思い出さざるを得ないのは、いま国立西洋美術館で公開中の、ゴヤによる「着衣のマハ」と、それと対をなす「裸のマハ」です。マハもまたモナ・リザと同様にモデルについては諸説がある作品。
モナ・リザについてはモデルが実在の人物のほか聖人である可能性も指摘されていますが、このほかレオナルド本人の自画像という説も。ではそのモナ・リザが裸形で表現された理由とは一体…。
こんなことを言っていると、展覧会場での解説をちゃんと読んでいなかったのがばればれですが…前日から20時間以上列車に乗り夜行列車ではほとんど寝ていなかったので、実際にはこの時点での理解・思考能力がいまいちとなっておりました、どうぞお許しを。
その後は街に出てイルミネーションを見ました。
富士山をイメージしたデザインはさすが静岡。

そして夕食をとるために駅ビルのパルシェのダイニングフロアがリニューアルされたので、以前から気に入っていた「沼津魚がし鮨」に向かいましたが、あいにくこの日は予約等で満席。そこで、同フロアー内にあるイタリアン「DADA CLASSICO」に入ってみたところ、窓際の席からは列車の往来も見え、盛り付けも垢抜けていてとても気に入りました。デキャンタのワインが安くておいしかったのも嬉しかったです。
イタリアルネサンス関係の展覧会を見た後だったのでこれも何かのご縁かと。
いい気分になったまま、毎度おなじみ19:30発の普通列車で東京まで。
2日間で関東・東北・北陸・関西・東海をぐるりとめぐった、2011年最期の鉄道旅。その移動距離は1516.9㎞、乗車時間は25時間と52分でした。