カテゴリ:中之条ビエンナーレ2017( 19 )

2017年9月27日。


いよいよ中之条ビエンナーレ2017の旅も終わりに近づいてきました。
最後は中之条の市街地、上之町商店街にある作品へ。


古屋崇久《自己》


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サイモン・ウェザム《日常の発光(行き止まり)》


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新井麻弓+ニナ・ウィリマン《The gift exercice:Invitation2》


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魚住哲宏+魚住紀代美《藪の中》


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阿部浩之《中継地点》


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そして最後に、中之条駅前にある通運ビルへ。

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ナマイザワクリス《FASHION DESIRE》


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ここでパスポートに押したスタンプを見せて、景品をいただいたところで、ちょうど終了時刻になりました。



中之条ビエンナーレの訪問は今回で4度目ですが、ほぼ全ての作品を見たのは初めてでした。


その率直な感想としては、作家の人数が多すぎるし、魅力的な作品の割合はそんなに高くなかったということ。中之条ビエンナーレには次も訪れたいと思うけれど、作家の人数と選考基準が今後も変わらないのなら、今回のような、全ての作品を見るような行程は組みたくないなと思いました。


思えばこれまでの訪問では、ツアーバスを利用するか、現地で滞在制作をしていた作家さんのガイドによって作品を訪ねていました。これまでずっとこの芸術祭に良いイメージを持っていたのは、そのセレクションのおかげもあったのでしょう。

遠方から限られた時間のなかで訪れる以上、事前のリサーチや情報交換などにより、現地で見る作品をあらかじめ取捨選択したうえで訪れることはやはり重要だと思いました。時には、目の前にある作品を車でブーンと通過するくらいの潔さを持つことも大切でしょう。


中之条ビエンナーレに限らず、広域に多数の作品が展開するイベントでは、多くの作品を見ることを推奨するのではなく、訪問者自らが事前に情報を集め(すでに回った人から話を聞いたり)、ルートをキュレーションしてから臨むような、そういうまわり方がスタンダードになってもいいのではないでしょうか。そしてその情報収集の過程で、誰かと誰かの間で作品についての対話が生まれるとすれば、それはそれで、とても素晴らしいことのように思います。



(完)















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2017年9月27日。


名久田エリアへ。
かなりの猛ダッシュ状態。

まずは五区公民館へ。


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東野哲史《運び屋》


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続いては名久田教場へ。ここも元学校。


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石坂孝雄《手洗い場の陶管》


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六合エリアで見た作品にはその雑さに度肝を抜かれたけれど、この作品はそんなことはなく。見方によっては結構好きになれそうでした。振れ幅の大きな作家さんなのでしょうか。

外にも作品がありました。


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桑山彰彦《鏡面と消失点》


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山口貴子《Listen to the time》


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小林清乃《Polyphony》


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ユアサエボシ《GHQ PORTRAITS》


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「遺物に擬態するような」フェイクでフィクションな作品。「新聞らしきもの」もしっかりとその企みに加担しています。



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このような手法の作品は他の会場でも目にしたし、世界的にも増えている気がする。ポスト・トゥルースの時代の反映なのでしょうか。


その後は六区公民館へ。


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赤堀里夏《salire No.54》


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とてもきれいな展示でした。


(つづく)















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2017年9月27日。



伊参スタジオを訪問後、周辺にある小規模な会場を訪問。


JAあがつま倉庫。

リン・チャウェン《空のバスを待つバス停》


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升谷絵里香《シノニム》


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伊参集会所も訪問しました。



そして「イサマムラ」会場へ。こちらもかつて校舎として使われていた場所。


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ただし、この時点で、かなりのダッシュ状態。
作品によっては写真を撮り損ねたり。


永井文仁《スクラップアンドビルド》


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田島鉄也《言語、イメージ、物》


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佐野彩夏《山のはなし》


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人見将《イサマムラ写真室》


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三好由起《Swings》


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S+N laboratory(榊貴美+西園政史)《つむぐプロジェクト》


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佐藤悦子《点在する場所》


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この会場もとにかく量が多かった。このほかにもいろいろ作品がありましたが、ゆっくり見ることが出来ず。心の中でごめんなさいと言いながら次の会場へ向かいました。


(つづく)
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2017年9月27日。


伊参エリアの中心部に着いたのは15時近く。
残り時間が少なくなっており、かなり急ぎ足で回ることに。


まずは「伊参スタジオ」へ。


こちらもかつて校舎だった建物です。

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浅見俊哉《Shadow of lives-2017》


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渡辺俊介《この音の聴こえないどこか遠くへ》


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町内の廃校から集められたオルガンを使ったインスタレーション。時間がくるとそれらが合唱のように演奏を始めるようになっていました。 まるでオルガンが人格を得たよう名作品。今回、最も印象に残った作品のひとつです。


石原次郎《Amber memories》


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どうってことない作品と思えばそれまでなのですが、かつて学校だったところで見ると色々な解釈が生まれてきます。


藤原京子《フィグメント》


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造形的な完成度は高いのですが、前回の作品に比べて、ちょっと窮屈な印象。どうやら彼女の作品は大きな空間(そして天井高のある)のほうが相性がいいみたい。


村上郁《教室/1988》


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遠藤研二《網》


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ユアサエボシ《Newspaper collage series》


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このエリアの作品はとても多い。残り時間が少なくなるなか、急ぎ足で次の作品へ。


(つづく)














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2017年9月27日。

旧五反田学校へ。
ここの展示は全体的にとてもよかった。


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もし中之条ビエンナーレで1か所しか会場を訪れられないという方がいたら、私は間違いなくここを薦めたでしょう。


加藤哲《ツナガリ ノ モリ》


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鈴木美緒《時間を辿る》


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今回の中之条ビエンナーレで最もときめいた作品のひとつ。遠くから見ても、近づいて見ても、それぞれの美しさがあるというのは、作品にとって大変重要なことだと思います。


この作品を構成する無数のボタンは、時にナッツのようでもあり、時にジュエリーのようでもあり。


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ボタンの穴から差し込む光さえ美しく感じました。


菅沼稔《懐かしき油彩画》


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菅沼さんの作品は花の駅美野原にもありましたが、ここでの展示はそれとは比べ物にならないくらい良かった。もちろん空間自体の良さに依っている部分も少なくないのだろうけど、その巨大な絵画が、学び舎の象徴的アイテムである「黒板」とイメージ的にリンクすることで、空間と見事に一体化しているように感じたのです。菅沼さんの作品は、おそらくこれまで10回くらいは見ているのだろうけれど、ここの展示はその中でも飛びぬけて素晴らしいものになっていると感じました。


高島芳幸《MDUS Art Project 16「関係 Sept.2017 at 旧五反田学校/あるいは旧五反田学校の教室を松代大本営象山地下壕のズリとゴム糸で確認する」》


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ヒグマ春夫《農の精神と農具の魂》


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視覚的にはあれれという感じでしたが、こちらの作品は映像が重要な構成要素となっていた模様。ただし時間の関係でじっくり見ることは出来ませんでした。



齊藤寛之《Fleeting world》


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場になじみすぎている観はありましたが、状況によってはけっこう美しい作品なのかもしれないと思いました。青空が水面に映っているところを見てみたかったです。


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(つづく)














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2017年9月27日。

「花の駅美野原」へ。

中之条ビエンナーレに訪問するのは2009、2011、2015年に続き4度目ですが、こちらの施設に来たのは初めてです。

とりあえずここで昼食。郷土料理の「おきりこみ」を豆乳仕立てにアレンジしたもの。
見た目は地味でしたが結構おいしかったです。


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こちらはその名のとおり、様々な花に出合える施設のよう。サルビアがきれいでした。


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そしてその中央に鎮座ましますは仏教的な雰囲気の建物。そこに掲げられた「花みどり館」という宗教色皆無の額との組み合わせがなんともシュールです。


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内部はがらんどうのホールのようになっていました。ここでは菅沼稔さんの作品を拝見。


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それにしても不思議な雰囲気の場所でした。


続いては道の駅「霊山たけやま」を訪問。


菊池史子《採光》


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その向いにある神社にも作品が。


浅野暢晴《無何有の祭り》


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神社という場所によく合っていました。



(つづく)
















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2017年9月27日。


旧沢田小学校へ。
こちらは国際交流企画展の会場にもなっており、ボリューム多めでした。


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田口一枝《The Mediterranean landscape No.5》


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加藤崇《はじまりの合図》


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本郷芳哉《ぼやけていく記憶》


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糸井潤《白い光の中に》


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西澤利高《うんこは心》


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花輪奈穂《こもれび、こだま、風のいろ》


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小林正樹《影と光》


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その映像インスタレーションは送電線をモチーフとしつつ、長谷川等伯の松林図屏風を思わせるシークエンスも。


国際交流企画展のコーナー。イスラエルと中国のアーティストによるグループ展。


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タール・アミタイ・ラヴィ《Fragments》など。


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一本の糸を描線のように扱った風景画にぐっときました。


ファリド・アブ・シャクラ《イスラエルの景色》



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ウ・チュイェン《進化》


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国際交流企画展の作品は、決して悪くはなかったけれど、実際には教室よりもホワイトキューブや、もうすこし重厚感のある建物で展示したほうがずっと良く見えそうな作品が多い気がしました。


中之条ビエンナーレに限らず、使えるから、という理由だけで(それ以上の理由もあるかもしれないけれど)、廃校の教室を作品の展示の場にするというのはどうかと思う。少子高齢化が進む地域でのアートイベントで同じような眺めを見るたびに、廃校を使った展示については、このあたりできちんと考えておかないといけない気がしています。


(つづく)
















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2017年9月27日。

お昼過ぎ、若干グロッキーな状態で沢渡エリアに戻ってきました。


半谷学《野花は嘘を言った?》


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長谷部勇人《鹿の聲》


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鹿のドクロが不規則に発光する作品。ソリッドで、ちょとパンクな印象に好感。スタンドがちょっと安易な感じで残念だったけど、見せ方によってはもっともっといい感じになると思いました。


「沢渡別邸」には鈴木のぞみさんの作品が展示されていました。

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鈴木さんは、以前から気になっていたアーティスト。中之条ビエンナーレでは民家を使った展示はその環境がハンディになっているような例も散見しましたが、彼女の場合はしっかりとそれを見方につけていて流石だと思いました。


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その空間に対して何かを施す際の間合い、バランス…ツボの押さえ方が完全に分かっている感じ。


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続いては「沢渡ギャラリー」へ。


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アーサー・ファン《日常の線描回路》


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齋木三男《牧水の旅》


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たばこ屋さんの前の猫になごみつつ、坂道を登ったところにある民家へ。


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小林ナオコ《夜明けを待つ》


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ガイ・ウィグモア《HOME》


VRを使った展示。ゴーグルで体験する作品のため、カメラによる記録写真無し。

(つづく)


















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2017年9月27日。


六合エリアを訪問後、ぽつんと1か所だけ離れた「よってがねえ館」へ。


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こちらでは古川葉子さんが作品を展示されていて、ご本人ともゆっくりお話をすることができました。


作品はかなり大掛かりなものでした。


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広間のほうにあったこれも彼女の作品なのかな…よく分かりませんでした。


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ポートフォリオも見せていただきましたが、そちらの作品は悪くなかったです。


その後は沢渡方面へ戻りつつ、その途中にある作品を拝見。


そして立ち寄ったのは、かつて釣り堀であった「十二みます」。


吉野祥太郎《Memories》


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中川祥吾《鹿を殺める日》


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その近くにあるに「花楽の里」も行きました。
こちらはショップやレストラン、そして様々な体験ができる施設。


齋江貴志《束ねる》


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…。


この作家さんおひとりを責めるわけにはいかないのですが、草とかを束ねたり積んだりする作品はちょっともう勘弁してほしいという気分になりました。


(つづく)
















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2017年9月27日。

湯本家を見終わったあとは、裏手にある作品をいくつか拝見。


山道を歩きます。


三宅光春《赤岩 フラワーパーク》


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白根開善学校《六合の奏・風鈴プロジェクト》


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木村吉邦《水茶屋 加爾達諾》


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そして「修験道の家」へ。


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受付にはこんな注意喚起が。



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橋本仁《橋本曼荼羅-赤岩-》


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勢いはあるんだけど、なんか力任せな感じがすごい。


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もはや暴力的に思えるような部分も。


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自分の住んでいた家がこんな感じにされたら嫌だよ…と、悲しい感情が沸き上がってきたので逃げ出すように退出。なんかもうほとんど苦行でした。以前、瀬戸内国際芸術祭などでも同じような経験があったけれど、荒々しく手を加えた住宅の中を土足で歩かせるような作品はどうも苦手です(追記、たしかここでは靴を脱いでたしかスリッパをはいた記憶がありますが、それにしても床はとても汚れていました)。


続いては赤岩公民館へ。

関美来《風景と、その向こう側》

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そしてこのエリアのいちばん奥にある「かいこの家」へ。
ここは養蚕に関する資料が展示されている施設。


ヤ-チュ・カン《シルクトリロジーコンパス・凝結・合図》


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湯本家にあった同作家の作品と同じ題名。


それと同様に、インスタレーション自体はあまり印象に残るものではありませんでしたが、窓に書かれたドローイングは、ちょっといいなと思いました。


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ラディナ・ストイメノヴァ《グーグル アンアース、ドローイング》


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さらっとした感じの平面作品でしたが、とてもセンスの良い作品だと思いました。


下野友嗣《すべてをかんげんする》


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ホワイトキューブで見たら面白そうな気がしたけれど、この環境ではちょっと難解過ぎました。


この地区の作品は、素直に良いと感じられる作品もあったけど、残念ながらそうとは感じられないものが少なくなかった。


たまたま目に留まった秋明菊の美しさが心に沁みたのはそのせいでしょうか。



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(つづく)
















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