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木々の緑が、日に日に濃くなっていきます。
銀座の柳も風にゆらゆら。
4月21日の銀座散歩は、東京メトロ有楽町線、「銀座1丁目」駅からスタートしました。

■「斉藤英子 SAITO Eiko Exhibition」 GALLERY 21+葉
■「森一大展」なびす画廊
■「森直子展 陶に遊ぶ」柴田悦子画廊
■「山本磨理展」ぎゃらりぃ朋
■「服部知佳展」ギャラリー椿
■「熊谷美奈子展」藍画廊
 卵形の作品がスペースの床に置かれたり、吊り下げられたり。その「卵」は軽そうにみえる白いものと、鉄球のように見える黒いものがありますが、実は両方とも和紙の張子でできたもので、後者は鉛筆で黒く塗ったものだそうです。制作方法などについて、私の質問に丁寧に答えてくださった作家さんは、現在、埼玉の小川町で和紙の技能研修を受けられているそうです。
(小川は和紙の町として知られ、私も小さい頃にここで紙すきの体験をした記憶があります)

■「工作の時代展」INAXギャラリー1
■「宮永春香展」ガレリアセラミカ
■「-holy green- 北城貴子展」INAXギャラリー2
  この日みた展覧会のなかでもっとも印象に残った展覧会。水彩などで森や原っぱ、水辺を描いた作品が中心でしたが、それらは得体の知れない凄みにあふれていました。この作家さんの目は、脳は、捉える光を自由にコントロールできるようであり、そしてその手は、眼や脳がとらえた光景を、確実に表現できる機能を持っているようです。
まるでモネがしようとしていたことの未来形のよう。モネの眼が19世紀の写真機なら、この作家さんの眼は21世紀のデジカメのようです。
特別ではない材料で、特別ではない対象を描いているだけなのに、ほかの誰にもまねのできない世界を作り出すことができること。それがアーティストだと私はしばしば思うのですが、北城さんの展覧会では、それをあらためて、強烈に感じました。

■「Hanga 5人展 ~ココカラナニガミエル?~」GALLERY b.TOKYO
■「小山利枝子展」アートスペース羅針盤
■「根岸芳郎 新作絵画」/「鎌田りん」ギャラリー山口
■「丹羽陽太郎」ASK? art space kimura
■「鈴木隆」ギャラリー現


翌21日は、アート・コレクターS氏とクリスティーズのプレビューへ。アジアの現代絵画が中心、中国の作品が多かったのですが、難解な作品が、エスティメイトを眼にするとさらに難解に。私も、アート・ビジネスの世界をもっと勉強しないといけないということでしょうか。

その帰りにSHISEIDO GALLERYの「椿会展」に寄りました。今回の出品作家は塩田千春、袴田京太朗、丸山直文、やなぎみわの4名。塩田さん、やなぎさんの作品は嫌いではないのですが、身体性が強すぎて、見ていてどうしても緊張してしまいます。丸山さんの茫漠とした美しさのある作品、袴田さんのあっけらかんとした明るさのある作品とひとつの会場におさめられていることによって、私としてはずいぶん穏やかな気持ちですべての作品を見ることができた気がします。
by paginademaiko | 2008-04-26 16:56 | アート
4月14日。月曜日恒例、ギャラリーまわり。

■「リュミエール -幻の影- 内倉ひとみ展」
■「マキイセレクション2×4 vol-2 異相の花園」マキイマサルファインアーツ(浅草橋)
先月、銀座でマキイマサルファインアーツの方とお会いする機会があり、そのときにいただいていたDMを手に向かいました。
内倉さんの作品は、カットした紙を一旦濡らして造形したもので、まるで繊細な透かし彫りのよう。作品の陰影がとても美しく、置く場所や、光のあたり具合によって様々な表情を見せてくれそうです。
「異相の花園」は4名によるグループ形式の展覧会。共通テーマは「花」。宮永ゆみさんの、大理石による花の作品は、長い命の象徴である「石」により、はかなさの象徴でもある「花」が表現されているともとることができそう(つい「古事記」にある石長姫と木花之佐久夜姫の姉妹のエピソードを想起してしまいます)。
小巻和芳さんの作品は、ジョージア・オキーフよりもさらに花の中心部に接近した作品。内側から外にむかってエネルギーが放出される様子が感じられ、花が開く瞬間を撮影して早送り再生したものを見ているような気持ちになりました。

■「野村和弘」南天子画廊
■「丹羽陽太郎」ASK? art space kimura
■「狩野宏明作品展-garden-」アートスペース羅針盤
■「廿野英利子展 -土地の記憶-」ギャラリー山口
■「根岸芳郎 新作絵画」ギャラリー山口
■「藤波洋平展」GALLERY b.TOKYO
■「miniature-小さな自然 冨長敦也新作展」ギャラリーゴトウ
■「森京子展」柴田悦子画廊

つづく15日火曜日、夕方すこし時間ができたので、メゾンエルメスの「サラ・ジー展」を再び訪れました。それから桜通りにあるギャラリーをいくつか訪問。ここの桜は染井吉野ではなく八重桜で、ちょうど5分咲きくらいでした。
by paginademaiko | 2008-04-15 22:39 | アート
身内が京都の美大に進学することになり、日曜日に入学式に行ってきました。
「保護者席」から大学の入学式に参加するというのは初めて。
学長の千住博氏の話をはじめ、壇上に上がった人々は夫々非常に個性的な語りをみせ、飽きることはありませんでした。(あまりにも各自が熱弁をふるったためか?式そのものは30分以上も時間もオーバー…)

今回は前日土曜日にに京都入り。
友人のK君(滋賀近美ボラ時代友人)と四条で合流して、ちょうど公開中だった京都御所と、共通の友人が開いた花屋さん「花長フローリスト」を訪れました。(場所は、東大路の丸太町交差点ちかくにある、からふね屋珈琲店の右となりで、京大病院のお見舞いなどに至便です)
午後はひとりで京都国立近代美術館の、「秋野不矩展」、京都市美術館の「うつわ考」に行きました。

「秋野不矩展」では、インドに取材した作品が多く出ていましたが、特に記憶に残ったのは、広大な大地に雨雲がやってきた場面を描いた作品。ターナーの作品みたいにほとんど抽象画のように見えるのですが、実際には目に見えたものをほぼそのままで描いたものなのでしょう。
人物や水牛を描いた作品も多かったのですが、いずれも、描かれた事物すべてが悠としていて、音も感じられないくらいです。
これらの作品は、自分が働いている美術館にも、この夏やってきます。作品との再会を楽しみにしています。

日曜日、あいにく午後から天気は下り坂。
ただ、いつもこの季節に思うのは、新緑というのは曇りや雨のときのほうが、きれいに見えるのではないかということ。
北白川通りの並木も、しっとりとしたいい色を見せてくれていました。
by paginademaiko | 2008-04-14 12:37 | アート
月曜日。知り合いのアート・コレクターS氏からお誘いをうけ、渋谷区松涛美術館の「中西夏之新作展」内覧会へ。

お恥ずかしながらこの美術館を訪れたのは初めてのこと。
公立の美術館らしくない美術館。展示室は個人の邸宅のサロンを大きくしたようなつくり。
展示する側にとては、かなり手ごわい空間ともおもわれます。

中西さんの作品は、実際にみてみると、あかぬけていて、崇高で、とても美しかった…。
画面に生命力があふれている。花のようであり、菌のようであり、自分がそれにつつまれて視界が真っ白になっているちにその養分にされてしまうのではないかとおもうような、怖さもある。

会場はなにやら美術界の重鎮っぽい方々がたくさんお見えになっていて、
おそろしく濃い雰囲気でした。

その後、S氏が銀座で見たい展覧会がいくつかあるということで、お供を志願。渋谷から銀座線で銀座へ。
銀座で最初に訪れたのはミキモト本店。
ミキモトホールで行われている「モダン・咲く 宇野千代銀座スタイル展」をたずねました。
宇野千代さんやそれを取り巻く人々の資料とともに、戦前から戦後にかけて宇野千代さん監修で発行された婦人誌「スタイル」が展示されていました。
宇野千代さんのモダンな生き様、かっこいい!
「スタイル」では、藤田嗣治が表紙を描いていた時期もあり、藤田の活動の新たな一面を知ることができました。

次に訪れたのは銀座松屋。デザインギャラリーで「エットレ・ソットサスがデザインした日常品展」を見に行きました。
昨年の大晦日に90歳で亡くなったデザイナーへの、追悼の展覧会とのこと。
シンプルで使いやすそうな食器から、機能的かつ気骨ある色使いのタイプライターまで。
日常使いのプロダクトを、あらためてじっくりと見る機会を、百貨店という商業的な場で提案していただくのは、とてもありがたいこともであります。

そしてメゾンエルメスの「サラ・ジー展」
このスペースを訪れたのも初めてのこと。
入り口や店内でスタッフが待ち構える高級ブランドのお店の中に入るのは、いまいち苦手なのですが、ここは勇気をだして。
1Fのスタッフに案内され、タイルの床、四方の壁はガラス張りという小さなリフトにのって8階へ…。

…すごく贅沢な空間。
そして、サラ・ジーのインスタレーションは私にとってはすこし難解…。
(個人的に、使われている素材の種類が多岐に亘りすぎる作品というのが、やや苦手なのかもしれません)
ただ、インスタレーションとしての完成度の高さは、すごいものがあると思いました。
つまり、スペースに対して、しつらえられたものに、スキがない。
おびただしい数の既製品の寄せ集めが、時に床面を多い、時に天井まで至っているというのに、ぜんぜん騒々しくない。
それを実感したのは、さらに1階層うえにあるテラスから作品を見下ろしたときのことで、それはまるで美しいひとつの都市のようにそこに存在しているように見えました。
by paginademaiko | 2008-04-08 11:36 | アート
東京アートフェアに行ってきました。

土曜日、仕事帰りに大急ぎで行ったのですが、終了20分前の入場で。
入場料1500円はちょっと痛かった。
もうすこしお手ごろにしてくださるとたすかります。

20分で108ブースを回ったので、内容はほとんど覚えていません。
独特の雰囲気をもったスーツ姿のギャラリストたちのなかで、
明るく広報活動をする横浜トリエンナーレのスタッフたちの姿が印象的でした。
by paginademaiko | 2008-04-08 10:35 | アート
東京国立近代美術館で開催されている、東山魁夷展に行ってきました。

東山魁夷というと、あまりにも有名すぎること、森の中に白馬がいる作品の印象が強いことがあり、すこし距離をおいてみている感じがあったのですが、昨年、市川にある「東山魁夷記念館」に行って以来、すこし興味を覚えてるようになって…。

美術館等で行われる、ひとりの作家をとりあげた展覧会におけるもっとも大きな見所のひとつは、やはり、作家独自の様式を確立させるまでの過程を、作品をもって感じ取ることができるところではないかとおもいます。
今回の展覧会でも、特に前半部分の作品に、多くの興味を覚えました。

晩年の作品をふくめた、全体的な印象はというと…。
私は、この作家はまず第1に、いろいろな光や空気の感じを表現したかったのではないか、と思います。風景を描くにしても、昼間の陽光の下に照らされるそれを描くのではなく、朝もや、夕やみ、月光につつまれた、それを描く…。
そして、その繊細な空気感を支えるように、堅牢で、正面性の強い構図で画面を構築する。

人々に安心感をあたえるような弱い光につつまれた世界と、安定感のある画面が、東山作品が多くの人々に愛される理由のひとつなのではないかと、今回の展覧会をみて私は思いました。

最後に、唐招提寺の襖絵「濤声」、「揚州薫風」
これらの作品は、普段唐招提寺で鑑真和上像が安置されている建物にて、襖として機能しています。
10年前の唐招提寺、数年前の東京国立博物館につづき、この作品をみるのは3回目のこと。
それまで会場で見た作品の多くは、まことに静かな印象をもつものが多かったのですが、これらの作品にかぎっては、波濤や、柳の枝を揺らす風など、画面の中から音や香り、空気のながれが感じられるようなものになっているような気がしました。
もしかしたら魁夷は、この襖に囲まれ坐する、日本に来る旅の途中で視覚を失ってしまった鑑真和上のために、浪の音や、潮のかおりや、初夏のにおいをふくんだ風など、視覚以外の感覚で認識することができる要素をちりばめたのかもしれません。
これはまったく私の推察ですが。
by paginademaiko | 2008-04-08 10:20 | アート
今日の東京はまるで嵐のよう。
桜の花びらはこの雨と風で吹き飛んでしまうでしょう。
嵐が過ぎ去った後、また暖かくなればいいのですが。

以下、この一ヶ月に見に行った展覧会を、週ごとにご報告。

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3月3日~3月9日の間に見に行った主な展覧会。

■「キミの居場所-大山和子展-」 ギャラリー近江
■「第2回 Shiseido art egg 彦坂敏昭展」SHISEIDO GALLERY

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3月10日~3月16日の間に見に行った主な展覧会。

■「本田 貴侶 展  -風の部屋から-」ギャラリーせいほう
■「白石綾子」GALLERY b.TOKYO
■「滝田朝江展」ギャラリー山口
■「市川明子」村松画廊
■「銅金祐司 生と死の半分あるいは〔manuality〕@ask?2008」art space kimura
■「池袋モンパルナス・長崎派とその仲間たち展」ギャラリーいがらし(椎名町)

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3月17日~3月23日の間に見に行った主な展覧会。

3月17日(月)は、画材・造形材料の研究者であるT氏と銀座をまわりました。
銀座はひとりでまわることが多いのですが、どなたかと一緒に歩いてみると、行ったことがない画廊に行くきっかけとなったり、作品について語り合えたりと、それもまた楽しく刺激的な機会となります。
■「佛淵静子 日本画展」柴田悦子画廊
■「本田 貴侶 展  -風の部屋から-」ギャラリーせいほう
■「柴田俊明展」みゆき画廊

3月22日は、日帰りで滋賀・京都へ。
私が博物館学芸員の資格を取るために実習をさせていただいた「琵琶湖文化館」が3月いっぱいで展示公開を終了するということで、最後の展覧会を見に行きました。
■琵琶湖文化館「近江の美術 第三期 仏教美術の精華」
■京都国立近代美術館「ドイツ・ポスター」/関連シンポジウム

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3月24日~3月30日の間に見に行った主な展覧会。

■「岩田壮平・阪本トクロウ」いつき美術画廊
阪本さんの作品は、3年くらいまえからずっと気になっていました。
実際にみてみるととてもよかった。
岩田さんの作品は、作品によってはかなり古典的な雰囲気を帯びたものもありますが、なかにはモチーフが豊かでみずみずしい質感とともに画面の中を浮遊しているような作品もあり、印象に残りました。
■「上野慶一」ギャラリーなつか
■「多田由美子展」ギャラリーなつか
■「村田興博展」ギャラリーゴトウ
■「伊東玲子展」ギャラリー山口
■「脇谷内里絵展」GALLERY b.TOKYO
■「溝田コトヱ展 2008」村松画廊
■「渦と記憶 能勢伊勢雄・植田信隆 コラボレーション展」art space kimura
■「古市孝洋画作品展」池袋三越アートギャラリー

■「ART ADVANCE ADACHI 2008」シアター1010ギャラリー(北千住)
足立区主催による、現代アートの展覧会。
シアター1010(せんじゅ)のギャラリーは、貸し中心の市民ギャラリーのような場所なのですが、今回はちゃんと会場設営が行われていて、まるで現代美術を専門とするミュージアムに来たような気分になりました。企画・運営を手がけた(株)ボングゥーと代表の堀越氏に拍手!
いろいろと厳しい条件のもとで行われたと思いますが、それを考えると、個人的にはかなりの高評価です。改善できる点はまだあると思いますが、来年以降も続けてほしいと思います。そして、地元の多くの子どもたちにも来てもらいたいと思います。
この日会場でお話ができた作家は北川貴好さん。
by paginademaiko | 2008-04-08 09:28 | アート
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