<   2011年 01月 ( 25 )   > この月の画像一覧

お正月休みに静岡に行ってきました。「ガンダムを見に行こう」と誘われて…。

「いいよ。じゃあ岳南鉄道(ガクテツ)とセットでね!」
実物大のガンダムを見るのは2度目、岳南鉄道に乗るのは初めてです。

朝10時頃、東海道線のアクティーで東京駅を出発。

a0061947_1613620.jpg


定期西限の大船を過ぎると、ここからが旅という感じ。さらに平塚、続いて相模貨物駅をすぎれば周囲には小高い山が急にせまり出し、国府津まで来れば海がすぐそばに。

この日は箱根駅伝の日ということで、車窓からはその沿道を縁取る人の群れを眼にしました。ランナーの姿は残念ながら見えず。

根府川駅周辺は東海道線(東京~熱海間)で最も海が美しく見えるポイント。


a0061947_15495829.jpg


お昼ごはんは熱海駅の駅そば。黒はんぺん入り。

a0061947_15512166.jpg



熱海から東海道線に乗り、30分ほどで吉原駅に到着。まずは岳南鉄道に乗るためにこちらで下車。


ワム!富士山!

a0061947_15514869.jpg


煙突から立ち上る製紙工場の煙。

a0061947_1552197.jpg


吉原貨物駅ではコンテナを販売中。せっかくなんで値段くらい書いてほしい。

a0061947_15521791.jpg


JRの改札を一旦出てから、岳南鉄道の吉原駅に向かいます。途中、地下通路の入り口で防犯への注意喚起の看板発見。しかし「婦女子」って言葉、ちょっと古い気が。

a0061947_15524839.jpg


駅の窓口で、土日のみ発行されている乗り放題のきっぷを購入。次の列車まで時間が30分ほどあったので、駅から少し離れているところに留められている機関車への接近を試み…水路に落ちそうになりながら…なんとか撮影に成功(?)。

a0061947_15532755.jpg


なお、駅ではこのような看板を発見。「WEDDIG TRAIN 予約受付中」…いろいろ企画列車もやっているようです。

a0061947_15535985.jpg


プラットホームへ進みます。
屋根のデザインがとても素敵。支柱や天井部分の曲線がどこかフェミニン。その素材の太さや色も、軽やかさを感じさせる印象に一役かっています。丸みを帯びた朱色の車両との組み合わせは、もう、可愛すぎ。

a0061947_15542713.jpg


車内には日差しがたっぷり入り、とても暖かい。
さっそく乗務員室の真後ろを陣取ります。ワンマンなので、停車するたびに運転士さんが出てきて、そして目視で確認しながらドアを閉めていました。

この路線は車窓もかなり楽しめます。工業地帯を進むので、「ここ、もしかして敷地内では?」と思うところを横切ったり、あるいは、生産したものを積み込むワムがたくさん留まっていたり。

a0061947_155584.jpg


a0061947_15552714.jpg


途中で古風な機関車を何度か車窓に目撃しつつ、途中下車の衝動にかられながら、終点の岳南江尾まで乗りました。岳南鉄道は10ある駅のうちそのほとんどが一部時間帯をのぞいて無人ですが、この終点の駅もやはり無人。

a0061947_15555374.jpg


駅の外壁には「岳南江尾驛」と、旧字づかいで表記されていました。

a0061947_155691.jpg


ホームの反対側には緑色の車両が留まっていました。

a0061947_15563213.jpg


ふたたび車両で折り返し。途中の「岳南富士岡」で下車…なぜこちらで下車したかというと、この駅には猫たちが住み着いているという情報を耳にしていたため。

a0061947_16282629.jpg


列車から折りると、まず眼に入ったのは列車の車庫。ペラペラのトタンで作られてた、まるで絵本の中に出てくるような建物。その手前には、季節はずれのバラが咲いていました。

a0061947_15565596.jpg


ホームのそばにはクラシックな機関車が。

a0061947_15572385.jpg


猫さんのすがたを探して、駅の周りを歩いていると…いました!顔にブチのついた猫さんが…こちらの様子に気づいても、悠然と毛づくろい。

a0061947_15575649.jpg


岳南鉄道のマークは丸に「岳」の字が組み合わされたもの。一瞬「缶」にも見えますが…。

a0061947_15581015.jpg


周辺を散策して、ふたたび駅舎まで戻ると、こんどは猫さんがその脇で毛づくろい。

a0061947_15585329.jpg


この建物には、ペンキで絵が描かれていました。かすれ具合がなかなかいい感じ。

a0061947_155966.jpg


ふたたび列車にのりまして、吉原駅に戻ったのは午後3時頃。


a0061947_15593212.jpg


ここからは東海道線でさらに西へ向かい、30分ほどで東静岡駅に到着。ガンダムはこの駅のすぐそばで開催中の静岡ホビーフェアにて展示されており、ホームや駅のコンコースからもすでにその巨大な姿が見えます。

入り口にはバルーンのアトラクション。なんだかものすごくエロい!
北斎の「蛸と海女」を思い出します。


a0061947_15595874.jpg


興奮する同伴者にくっついてガンダムの足元まで…するとここでミストと照明による演出の時間。真下でその様子を眺める。それが終わるとようやく足元エリアへの入場。こちらは120秒の時間制限により見学。上からミストの名残の水滴が落ちてきていました。

a0061947_1611778.jpg


この実物大のガンダム、実際には前回のお台場で見たときよりも小さく見える印象。というのは周囲に山や大きな建物が迫っていたせいかもしれません。

a0061947_1603873.jpg



このガンダム、日没後はライトアップされるとのこと。しかし寒さに弱い私は一部離脱し、静岡駅の駅ビルでショッピング。

帰途はもちろん静岡19:30発373系による東京行き。毎度毎度のことながら、ここでも記念写真です。

a0061947_1622537.jpg

実家では何か所かにいつも油彩が掛かっていて、母が時折「展示替え」を行っています。

先日、お正月に実家に帰ったところ、見慣れない絵が掛かっているのを発見。
泰山木の白い花と大きな葉が画面いっぱいにかかれた油彩。背景の赤がどぎつい。

その作風にちょっと驚きながら、「ど、どーしたの!?」と父に尋ねたら、最近買ったとのこと。父はもう少し渋めの絵が好きだった気が…歳をとって好みが変わったのかな。

作者は高野三三男で、我が家にしてはめずらしく物故作家。戦前にはアールデコ様式で人気を集めた画家です。題名は「泰山木」。高野はこのテーマをよほど気に入っていたと見え、ほぼ同じ構図の作品がいくつか存在しているようです。たしかに、そういわれて見るとこの作品(制作年は未確認)にもアールデコの名残があるような…レンピッカの描くカラーの花みたいな、どこか人工物のような硬質感が思い出せなくも無い。

この日、緑の着物を着ていた私。赤いお肉が盛られたお皿を持って、作品と記念撮影。強烈な配色の作品に負けないように。

a0061947_10252249.jpg


ということで、元旦の夜は、家族でこの作品について喧々諤々しつつ、すき焼き。最初はちょっと「どうなのかな?」と思っていたこの絵にも、皆でこの絵について言いたい放題しているうちに、なんだか愛着みたいなものが沸いてきました。

実家では何年かに一度、このように絵が増えることがあります。「絵を買うなんて、贅沢な趣味ですね」という風に言う方もいるのですが、実際には、家電や車に使うお金の単位とそう変わるものではない。その影響もあってか、私も20代後半あたりから、1年1点ほど小品を買っています。ちなみに、お値段は年収の50分の1程度を目安にしています。

暮らしの中に絵があるのは素敵なことですから。
by paginademaiko | 2011-01-31 10:34 | アート
2010年の大晦日の夕方。
お正月の準備をひととおり終えたところで、横浜美術館の「ドガ展」を見てきました。


a0061947_10143093.jpg


特に面白かったのは女性の身体を描いたドローイング。
女性の腰まわりに執着するあまり、手などそのほかの部分の描写が完全に無視されている。

油彩作品に関しても、どこかアンバランスで、どこか不完全。ドガは構図にこだわった画家といわれていますが、それと引き換えに多くのものを潔く捨て去っていることを感じました。

ゆえに、そんな作品の数々の中に展示されていた、代表作のひとつ「綿花取引所の人々(ニューオリンズ)」の密度の濃さ、そしてその表面の仕上げの丁寧さは、逆に彼の画業の中では異端と呼べるような気も。

「エトワール」を実際に目にするのは初めて、意外と小さい作品でした。

その後はみなとみらいで今年最後のディナー、のち、ちょっとだけ散策。ドックは冷気が溜まっているような寒さ。ここでかつて造船が行われていたと思うと不思議な気持ちになります。船のドックというのは、他の乗り物を作る場所とはかなり異なる構造。まるで胎盤のようだと思います。

a0061947_10144998.jpg


そういえば2008年の大晦日も横浜美術館へ行っていました…その時はセザンヌの展覧会。
美術館で働いている方は大変だと思いますが、個人的には、1年の最後の日を展覧会を見て締めくくれるなんて、とても嬉しい。横浜美術館で働くみなさん、ありがとうございました!
by paginademaiko | 2011-01-31 10:17 | アート
冬の18きっぷ旅。新潟で目覚めたこの日の目的は「只見線」。

この路線は難易度高め。本数が大変少ないため、始点から終点まで行くチャンスは1日に3回しかありません。

まずは、その始発駅である会津若松駅まで向かいます。
5:17の信越本線で新潟を出発し、20分ほどかけて新津まで。

a0061947_1032124.jpg



新津からは磐越西線に乗り換え。この線に乗るのは初めてです。
白地に群青+赤いラインが入ったキハ。彼は私と同い年でした。

a0061947_1044131.jpg


手差しのサボ!いいですね。

a0061947_1041411.jpg


向かいのホームには異なる配色の車両が。

a0061947_1045344.jpg



「雪」「貨」「9」。

a0061947_105108.jpg


6時をまわり、列車は出発。やがて夜が明け…周囲には雪が。

会津若松には9時前に到着しました。

a0061947_1053740.jpg


すると向かいのホームに「あいづライナー」。この車両も初めて見るものです。赤べこの描かれたヘッドマークがいい味を出しています。「これもご縁」って感じで一区間だけ乗車し、普通列車で会津若松に復帰。

a0061947_1062839.jpg


会津若松ではもうひとつの重要なミッションがありました。それは温泉!
郊外の山間部にある東山温泉までバスで向かい、露天風呂に入りました。午前中だったので貸切状態。雨のため眺望はすぐれませんでしたが、もやもやした山並みもまた風情があって良し、でした。

昼食は会津若松の駅でおそばを。ここは塗りのお椀でした。

a0061947_106463.jpg


そしていよいよ只見線。

電光掲示板をみると、13:10の次が17:01。終点まで行く列車はこの17:01が最後です。ということは、この線をつかって「通勤」するのはほぼ無理ということか…。

a0061947_1073827.jpg


ちなみにこの只見線の沿線には「やないづ町立斎藤清美術館」がありますが、「交通案内」によると「会津柳津駅から徒歩30分」。なんだかもう「電車で来れるもんなら来てみろ!」みたいな感じです(そういわれるとかえって行ってみたくなりますが…)。

列車は2両編成。

a0061947_10131080.jpg



出発時の車内は高校生や高齢者で満員の状態。この路線を使ってて通学している高校生…偉いです。

列車はしばらく平地を走っていましたが、1時間ほどすると山間部へ突入。重く唸るような気動車の音に聞き惚れます。乗客の姿もだいぶ減り、車内はいい感じに閑としてきました。

途中、何箇所かの駅でしばしの停車。

そのうちのひとつ、会津宮下駅では古い駅名看板がいまも現役でした。

a0061947_10203889.jpg


時には水面が近くに迫る場面も。
景色、エンジンの音、のんびりとした車内の雰囲気…幸福な時間がゆっくりと流れます。

a0061947_10205679.jpg


会津川口駅は只見線のちょうど真ん中あたりにある駅。上りと下りの列車は、この駅で交差するようになっているようです。

a0061947_10225097.jpg


只見駅には16時頃に到着。その頃にはもう夕闇が迫りつつありました。ここでも少々の停車。その間に少し離れたところから列車をみてみると、そのデザインは雪山だけではなく夏山にも美しく呼応しそうなものだと思いました。

a0061947_10233572.jpg


a0061947_10235020.jpg


只見からは「観光車掌」さんが乗車、法被を羽織ったお兄ちゃんが、記念乗車券を乗客に配っていました。

終点の小出に到着したのは17時半すぎ。あっという間の4時間半でした。

乗り継ぎ時間の間に、駅前で発見したお蕎麦屋さんへ。
私が思うに、駅前にぽつんとあるようなお食事やさんは「あたりはずれが多い」ような気がするのですが、ここは嬉しい出会いといえるようなお店でした。只見線初乗車の達成感に嬉々としつつ岩魚のから揚げとへぎそばを注文…とくればもうお酒を頼まないわけは無く…運ばれてきた徳利の渋い姿に陶酔。

その後は上越線・高崎線で5時間ほどかけて帰京しました。

只見線、ぜひ夏にも乗ってみたいと思います。その時は今回とは逆ルートで小出から会津若松に向かってみてもいいかもしれない。そうだ、今度はお酒を徳利(タヌキが持っているようなやつね)で持参するのはどうだろう…?文人画の気分で。 女子が列車ですることではない気もするけれど、只見線なら許されるかも。
この日は、18きっぷで金沢から新潟まで。
途中、発電所美術館の「セシル・アンドリュー Culture2」を見る予定です。

ホテルを出たのはを朝の7時頃。
駅までは徒歩3分ほどです。

a0061947_964555.jpg


朝ごはんは金沢駅の「白山そば」。ここでは、ものすごく美味しそうなおにぎりを売られていて、ついそれも買ってしまいました。


a0061947_983532.jpg


朝日を浴びる北陸線の車体、美しいです。

a0061947_99530.jpg


金沢駅で買ったおにぎりは車窓を眺めながら食べました。


a0061947_99199.jpg



10時少し前、発電所美術館に到着。この美術館に来るときはいつも、駅からのタクシー代(往復で4000円)に心が痛みます。

a0061947_910640.jpg


会場では、学芸員さんが団体むけにレクチャー中…それに混ざってフムフムと聞いているところにアーティストが登場。

金沢在住のフランス人作家、セシル・アンドリューさんは、文字をテーマにした作品を数多く発表しています。この展覧会では、シュレッダーにかけた新聞紙を育苗ポットに敷き詰めた作品などが展示されていました。

私が特に気に入ったのは、文字が識別できるか否かという状態にまで叩き潰した鉛の活字を使った作品。それらはまるで石畳のように大きな箱に敷き詰められています。鉛という素材の多義性がうまく活かされている作品だと思いました。例えば、金属では、「金」は高貴なもの、「鉄」は強いもの、といったようにシンプルな性格付けをすることがある程度可能なのですが、一方で鉛は、毒という「攻撃性」、放射線を通さない性質から何かを「防護」するという相反する方向性を持つ強さを備えつつも、素材としては「柔らかい」ものだからです。そして「叩き潰す」という行為-それは活字から「意味」を「削り取る」削除するのではなく、その物質本体へと「埋め込む」ということ。それは意味の埋葬であると同時に「再生」を孕むものでもあります。

この日は幸運なことに、たまたま来場した作家と会話をすることが出来ました。


11時過ぎ、ふたたび入善から北陸線に乗車、今度の列車は青一色のもの。

a0061947_91122100.jpg


行き先は直江津でしたが、途中の糸魚川でなぜか40分あまりの停車。その間に海まで歩いてみました。

糸魚川はちょっと郷愁感漂う街。

a0061947_912196.jpg


駅前通の正面には真っ青な日本海が広がっていました。

a0061947_9125369.jpg



駅に戻るときに、不思議な看板を見つけました。
「頭上注意」部材やら工具やらが落ちてくるイラストとともに。

a0061947_9132064.jpg


「…?」と思っていると、アーケードの天井には外れかけの蛍光灯。
危ないよォ~

a0061947_9141647.jpg


糸魚川から再び先ほどの列車に乗車。そして、折角ここまで来たのでトンネルの中の駅、筒石で下車してみることにしました。

a0061947_9172742.jpg


ホームから地上にある改札まで5分ほど。
スーツケースを、ホームそばの待合室に置かせていただいて、あまり傾斜のきつくない階段を上ります。

a0061947_915784.jpg


駅舎は、線路が見えないので単なるプレハブぽい感じです。

a0061947_9152657.jpg


駅からは、山を降りて海まで歩いてみました。

a0061947_1001899.jpg


この日の海は穏やか。小さな漁港には、次々と漁船が帰ってきました。

a0061947_9155016.jpg


干物が干してあったり、電話みたいなゴミが落ちていたり…。いい感じです。

a0061947_916113.jpg


a0061947_9162538.jpg



1時間ほどで駅にもどり、直江津行きの列車に乗るため再び階段を下りてホームへ向かいます。

トンネルの入り口には「青春18きっぷ」のポスター。

a0061947_9204230.jpg


a0061947_9175746.jpg


列車の到着時刻が近づくと、ホームでは注意を促すために踏み切りのような音が鳴りはじめ、そしてまもなく列車が滑り込んできました。ホームの幅が狭いので、あまりひきがとれず、迫力があります。


乗車後、まもなく直江津に到着。乗り継ぎの10数分の間に、大急ぎでおそばを食べました。岩のりがたっぷり乗っていて、とても美味しかった…今度直江津で乗り換えることがあったらまた食べよう。

a0061947_9213743.jpg



直江津からは信越本線で柏崎まで。ここでも穏やかな海景が左手に続きます。

a0061947_9223282.jpg



柏崎からは越後線に乗り換え。この路線を始点から終点まで乗るのは初めて。

a0061947_9234076.jpg



越後線では、ひきつづき日本海が見られるのかなと思っていたのですが、線路はやや内陸に敷かれているようで、海景はなかなか見れず…そのうち爆睡。

直江津から乗り込んだ越後線は、途中の吉田駅止まり。
新潟駅まで行くため、ここからさらに村上行きに乗り換えました。

a0061947_9305810.jpg


吉田駅は弥彦線との乗換駅でもあります。その弥彦線が出発すると、架線や電線に止まっていた鳥が一斉に飛び立ちました。まるでヒッチコックの映画のようでした。

a0061947_9244116.jpg


新潟には夕方5時半頃に到着…寒い。

ホテルに荷物を預けたあと、この旅でいちばんの贅沢、おすし屋さんのカウンターで握りをいただきました。もちろんお酒は、最初から日本酒です…新潟ですもの!
by paginademaiko | 2011-01-27 09:32 | アート
この日は東京から青春18きっぷをつかって金沢まで。

16時頃に金沢のホテルにチェックインをし、それから金沢21世紀美術館に向かいました。
この日は夜間開館日。

a0061947_8512333.jpg


こちらの美術館での目的は、企画展「ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス」と、市民ギャラリーで開催中のグループ展「12 Visual Points ~明日への視線~」。

a0061947_8513882.jpg


まずは市民ギャラリーへ。こちらは建築家のI氏が出品しているということで、ご案内をいただいていたもの。

平面と立体作品がバランスよく組み合わされた構成。なかなか見ごたえがあります。I氏の作品は、鮮やかな落ち葉を使ったインスタレーション。氏の作品は、タンポポの綿毛を使った作品を見たことがありますが、今回もやさしい感じがする、そして垢抜けた雰囲気を持つ作品でした。

a0061947_852262.jpg


その作品を見ていると…偶然I氏と出会いました。
この日は作家たちによる食事会があるということで、あとで合流することを約束。

この展覧会では、そのほかにも版画や絵画、インスタレーションなどが出品されていましたが、作品どうしの「かぶり」が少なく、それぞれ記憶に残りやすい構成になっていました。飯沢耕太郎氏のドローイング、初めて見てみたのですが、ちょっと衝撃でした。


続いて、企画展へ。

a0061947_853728.jpg


着ぐるみのクマとネズミが謀やナンセンスな冒険を繰り広げるビデオインスタレーションは、ひとつの空間に同時に映像が流され、その中には首が痛くなるくらいの高い場所に投影されていたので、ひとつひとつをじっくり鑑賞するタイプの作品ではないと理解し、ほどほどにお付き合い。映像のうち、日本の公園で撮影されたものが最も見やすかったのは、やはり「日常=公園」と「非日常=着ぐるみ」の違和感がはっきりと感じることができたからかもしれません。


《事の次第》は様々な化学反応により、様々な物体を通して延々と力が伝播していく、ドミノゲームのような作品。そのドキュメンタリー《事の成り立ち》では、かなり無骨な態度でその試みと失敗が繰り返されています。きちんと計算をして取り組めばもう少しスマートにいきそうなのに、と思いながら-時にフラストレーションを感じながら-見てしまいますが、その分、その成功版を映像作品とした《事の次第》への思い入れは濃厚なものとなります。

個人的に、いちばん惚れ惚れしたのは写真シリーズ《均衡》。不安定なバランスで組み合わされた日用品の、一瞬の姿態を、まるでそれが永遠性を備えた彫刻であるように、威厳をしのばせるような姿で記録した写真。タイトルも「ピラミッドの秘密」「心配性の男」「優しさ」などそれぞれ魅力的。


展覧会を閉館時間まで見て、タレルの部屋をのぞいてみました。

a0061947_8533399.jpg



この日は、前述の「12 Visual Points 」の出品作家の方々と、魚の美味しいお店で一興。嵯峨美術大学の先生やそのお弟子さんたちなど京都在住経験者も多く、懐かしい話を聞くことが出来ました。


帰り道に見た金沢のイルミネーションは、まるで雪吊のようでした。


a0061947_8535297.jpg

by paginademaiko | 2011-01-27 08:58 | アート
12月18日から、北陸・東北方面へ18きっぷで旅をしてきました。

主な目的は、展覧会・温泉・「気合を入れて乗るレベルのローカル線」…具体的には1日に3本しか走っていない「只見線」です。

スケジュールは次のとおり。

12月18日(土) 東京→金沢(青春18きっぷ)
 金沢21世紀美術館ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス
             「12 Visual Points ~明日への視線~」

12月19日(日) 金沢→新潟(青春18きっぷ)
 発電所美術館「セシル・アンドリュー Culture2」

12月20日(月) 新潟→会津若松→東京(青春18きっぷ)
 東山温泉
 只見線


自宅最寄り駅の始発に乗り、上野駅へ。5:13発の高崎線で高崎まで向かいます。

このルートは、1月にも一度試みていますが、その時は荒天により途中の越後湯沢より特急で旅することを余儀なくされました。今回は、そのようなことがないとよいのですが…。

高崎駅のホームでおそばさん発見!かけそばを食べる。足元が寒い~。

a0061947_7384694.jpg


高崎駅からは水上行きに乗車。セルフタイマーで写真を撮っていたら、乗務員さんが出てきて「撮ってあげようか?」を声をかけてくださいました。そして「この車両も、そのうち見られなくなっちゃうからねえ…」と。でもその方も定年がそう遠くない雰囲気だったなあ…。

a0061947_739646.jpg


8時過ぎ、水上に到着。
こちらの駅にはかつての国鉄時代のコンテナも。

a0061947_7392811.jpg


水上からは長岡まで。ここからは、白地にグリーンのラインが入った車両になります。この配色を見ると、旅の気分が盛り上がりますね~。車内には18きっぷ利用者の率高し、首からホルダーを下げる人、大きな時刻表を開く人、ただ車窓を眺めてニヤニヤしている人…太っている人が多いなあ。

a0061947_7395421.jpg


水上からしばらくは、積雪もほとんどありませんでしたが、国境のトンネルを越えると、あたりは雪景色。車内からも「わー」という声が上がってました。


この日のお供は文庫版の古今和歌集。新潟へ向かう列車の中で平安時代の詩歌を読んでいるうちに、ふと思い出したのは、越後守をつとめた紫式部の父のこと。娘は、高齢になってから越後への赴任を命ぜられた父に対し「かの地はさぞや寒いことでしょう」とその健康を案じています。


六日町では少々の停車、外に出てみるとかなり強い雪。


長岡に近づいたところで、珍しい配色の機関車を目にしました。EF81…?

a0061947_742862.jpg


長岡での乗り換え時間はわずか。ダッシュでホームに向かい、直江津行きに乗車しました。

a0061947_7423498.jpg


列車が柏崎を過ぎるころには、車窓には不機嫌な表情の日本海。波濤に沿って進みます。

a0061947_7425375.jpg


青海川駅は、ドラマ「高校教師」の最終回の舞台となった場所。破滅的な恋の最期は10代の自分の記憶に強く残っています(実際は、あのような内容のドラマの視聴を両親が許すはずはないから、おそらく再放送かなにかで目にしたのかもしれません)。

a0061947_7432929.jpg


たしかに日本海には不条理な恋がよく似合う気がする。
だから日本海を望む路線は、好きな人と乗るくらいなら、独りで乗るほうがよいのかもしれない。

とか感傷的な気分に浸っているうちに、まもなく直江津…とその時、車窓に懐かしの京浜東北線209系が…しかも京葉線と一緒!

a0061947_7435373.jpg


直江津からは富山行きに乗車。白地に青いラインを見ると、北陸本線!って感じがします。

a0061947_744315.jpg


ひとつ前のボックス席ではお兄さんがビールを開ける音。あー、自分も買ってくればよかったなあ…。

が、そのあと、アクシデントが!
ある駅に停車した際、カーブのきつい場所だったとみえ列車が大きく傾き、窓枠においていたビールの缶が突然「ガコン!」と床に落ちたのです。で、こぼれたビールの液体はダーっと反対側のボックス席へ一気に流れていきました。そこに居たお姉さん、逃げてました。

あー…。

電車の中で、ロング缶でビールを飲んでいる人の付近は本当に要注意なのです(私はこれを「ロング缶の罠」と呼んでいる)。量が多めゆえ、飲んでいる人がビールを飲みきらないうちに寝込んでしまって、手からボロッと落ちる場面をこれまで何度目にしたことか…。それに、形状ゆえに倒れやすく、テーブルや窓枠の上においていても油断できないのです。自分も気をつけなきゃ(さすがに普通列車でひとりで飲むことは基本的にないけど)。


富山駅で、最期の乗り換え。

a0061947_7451234.jpg


青一色に塗装された列車とともにセルフタイマーで写真を撮っていたら、ここでも乗務員さんが「撮ってあげましょうか?」と提案。
ありがとうございまーっす!!

以前は片道10時間以上の旅の場合、必ず途中で「18きっぷは安上がりとはいえ、あーやっぱり長いなあ」「あと○時間もあるのか…」と思ったものですが、最近は、そういう感覚があまりなくなりました。この日も「え、もう富山?」て感じで。

石動ではアニメに出てきそうな車両を目撃。煙の出し方がいいじゃありませんか。
(追記: …と思ったら、JR関係者からその煙は背後の煙突から出ているもの、との指摘が…失礼しました~!)

a0061947_7453328.jpg


金沢には午後3時半頃に到着。
こちらのホームにはお気に入りのたこ焼きやさんがあるのですが、この日もおやすみのよう。近づいて様子を見てみると、「休業のご案内! 都合により、当分の間休業させていただきます」と貼り紙が。この掲示、当初は「臨時休業のご案内!」となっていたものが、あとから「臨時」の部分が消されている模様…いつ復活してくれるのでしょうか…不安です。


宿は、この夏も利用したキャッスルイン金沢。設備は古いところもありますが、大浴場もありますし、駅から近くで気に入ってます。なによりも、1泊4000円という安さ。この日は前回よりも新しい部屋で、しかもツイン。ラッキーです。

そして金沢21世紀美術館へ。
ドイツ旅行最終日。

ベルリン中央駅、3日間お世話になったLutzさんに見送られ、ICE277号でフランクフルトまで。

フランクフルトまでは約4時間。昼食は、駅で買っておいたサンドイッチを食べました。ドイツで食べるサンドイッチは、ハズレなくどれも美味しかったです。

a0061947_23255650.jpg


フランクフルト中央駅で下車。ここから空港までは向かいのホームにやってきたICE628号に乗り換えて向かいます。

a0061947_23263677.jpg


a0061947_23265968.jpg


その乗り換えの際、向こうのホームに、印象派の展覧会の看板を発見。

a0061947_23272854.jpg


そして、時刻表の張替え作業…ダイヤ改正でしょうか?

a0061947_23275249.jpg


中央駅から空港までは10数分。あっという間に到着しました。


空港では、「ゲーテ・バー」なるものを発見、ここでドイツ最後のビールを飲みました。店内にはゲーテの像があったりして。

a0061947_23282667.jpg


そして、乗り継ぎ地の上海へ向けて離陸。この飛行機は…よく揺れました。

a0061947_2332250.jpg


そして漸く上海に到着。空港内には若手作家の作品によるギャラリーがありました。

a0061947_23323840.jpg



上海の空港では再チェックインが必要とのことで、一度出国手続きをしてスーツケースをピックアップ。

ちょっとだけターミナル周辺を歩いてみると、リニアの乗り場を見つけました。中国語にすると「磁浮」という表記になるのですね。なるほど~。

a0061947_23325710.jpg


上海の空港も、かなり近代的な施設です。

a0061947_23341339.jpg


小腹が減ったので、餃子を食べました。
ペリエとよく合うことを発見。

a0061947_2333437.jpg



上海~成田間は、ワインを飲んで寝てたらあっという間に到着。

帰路はスカイアクセスに乗車。車体とともに車内もかなりクールな印象、照明がもう少し暖色系のほうがよい気がしましたが…。しかし確かに速いですね。あっという間に東京に着きました。このすばやさは、長旅の帰途にはありがたい。

a0061947_233457100.jpg


以上、2010年ドイツの旅でした~!
by paginademaiko | 2011-01-25 23:37 | ドイツ2010
ドイツ訪問8日目。旅も終わりに近づきつつあります。この日もミュージアムめぐり。

まずはUバーンでツォー駅まで。ここには動物園があります。なぜか私が見たゲートは中国風のデザイン。

a0061947_2323050.jpg


ドイツのカラスはグレーのベストを着ているような姿です。

a0061947_2325092.jpg


そこから徒歩で約20分…この日最初に訪問したのはバウハウス資料館。

a0061947_233112.jpg


ユニークなかたちをした白い建物が、雪景色といい感じに調和しています。

a0061947_2332981.jpg


この施設は、面積はあまり大きくありませんが、展示は教師たちによってデザインされた製品や、生徒たちによる習作、歴史や理念を伝えるパネル展示、建築模型など、バウハウスをめぐる資料が、コンパクトに、バランスよく展示されていました。

その後、ボツダム広場でお昼を食べて、お買い物。
エレガントなデザインのチョコレートは家族や職場へのお土産に、そしてショーウィンドーから一目ぼれしたエメラルドのようなグリーンのスリップを自分用に。私は海外で旅をすると、終盤で1着のワンピースを買うのが恒例ですが、今回はその代わりにこれを。


午後は博物館島へ。

博物館島はシュプレー川の中洲にある島で、ここには5つのおきな博物館・美術館があります。

島に近づくと、最初に見えてきたのはボーデ博物館。立派なドームを備える建物です。

a0061947_234162.jpg


ボーデ博物館とペルガモン博物館の間には、この島を貫く線路が。建物の間から突然列車が飛び出してくるように見えるので、ちょっとびっくりします。

a0061947_2314864.jpg



この島でのお目当ては旧ナショナル・ギャラリー。19世紀のヨーロッパ絵画が展示されています。

a0061947_23105330.jpg


1階はクールベなど写実主義から始まり、メンツェルなどを経て、印象派の影響を受けたドイツ人作家による作品など。ローヴィス・コリントの作品はいつも逆光気味。

2階も引き続き、19世紀後半の美術-ベックリン、セザンヌ、モネなど。マネの「温室にて」はヒトラーがドイツの敗戦が確実になった時に岩塩坑に隠したことでも知られる作品。3階はさらに時代がさかのぼりロマン主義など。

どうやら展示はクロノロジカルでは順序ではないよう。文脈がいまいち分かりにくい構成でしたが、その分1点1点を気楽に見られる感じも。展示スペースの大きさや展示方法、ボリュームもちょうど良く、居心地のよい美術館でした。


その後、閉館時間ぎりぎりにペルガモン博物館を訪問。ゼウスの大祭壇、イシュタル門など、とにかく巨大で、建物の中にいるとは思えないような規模の展示ばかり。いやはや。

a0061947_23164726.jpg


夜は、Lutzさんと日本料理店、その後彼の行きつけのバーでベルリンの地ビールを…チョイ悪オヤジと素敵な夜を過ごしました。

Lutzさんは、あまねく女性に優しく、ドアの開け方から道の歩き方まで、そのエスコートの巧みさ、極東からやってきた女子にはまばゆいばかり。私の滞在期間中は、毎日、日本ゆかりのアクセサリーを日替わりで身につける-たとえば加賀野菜や村上隆デザインのブローチ-など細かい心配りを欠かさない。

気配りの出来る男性と一緒に居ることの心地よさ。これには骨抜きにされますね。
by paginademaiko | 2011-01-25 23:17 | ドイツ2010
この日はベルリンで森鴎外記念館と新ナショナル・ギャラリーを訪問したあと、ホストファミリーのlutzさんとの待ち合わせのため、Uバーンで郊外にあるwittenauという駅まで。

a0061947_2374123.jpg


約束の時間まで少し時間があったので、トルコ料理のスタンドで、ハーブティーを1杯。このお店はなかなか人気のある店のようで、次々にお客さんが来店。店員さんが、軽く焼いたパンにジューシーなケバブとたっぷりの野菜を手際よく挟んでいく。この店のケバブは、今回食べずに後悔したもののひとつ。店員さんの感じもとてもいい店でした。

a0061947_2382124.jpg


さて…lutzさんとはホームで待ち合わせ。彼は、指示した時間通りに約束の場所に私が現れたことに驚き、「なんて、君は優秀なんだ!」と抱擁、「君は、トーキョーと同じようにベルリンを歩けるんだね!」と。どうやら彼は東京の交通が、何度訪日してもなかなか理解できないようで。

車で10分ほどかけて、彼が校長をつとめる「アトリウム芸術学校」へ。学校を見学をさせていただきました。

パソコンルームでは、芸術学校ならではの工夫を発見。それぞれのパソコンに、アーティストの名前が付けられていました。ヴァン・ダイクの隣にはバーゼリッツ、なぜかフェルメールのみ「フェルメール2」と表記。ハンナ・ヘッヒがあるあたりはさすがドイツ。

a0061947_2384676.jpg


カフェは、シックな雰囲気。照明の高さがまちまちなところが、なかなか粋だなあと感じます。

a0061947_2391587.jpg


その後は、演劇専攻の学生たちによるダンスのプログラムを観覧。時にはコミカルに、時にはロマンチックに…クリスマスの生誕劇などもあり、とても楽しませていただきました。
by paginademaiko | 2011-01-24 23:10 | ドイツ2010
←menu